この度、当店の「カンパーニュ」
名前を「優しいカンパーニュ」に変更致します。
お味は一切変わりません。
当店には現在カンパーニュが3種類ございます。
・カンパーニュ 木~日
・全粒粉カンパーニュ 水~土
・スペルト小麦100%カンパーニュ 日のみ
まず、カンパーニュってなんぞやって話なんですが
ざっくり言うとフランスパン(小麦・水・塩・酵母で
作られるシンプルなパン)の中の一種で、
田舎パンとも言われ、スープと一緒に楽しめるような
素朴な味わいでシンプルな丸い大きなパンのことです。
2009年に円山でパン屋をオープンした際は
カンパーニュはまだ1種類で、今も販売している
「カンパーニュ」のみでした。
このカンパーニュを含めた当店のパンを食べたお客様からの口コミで
「特徴がないのが特徴のパン」と書いて頂き、
一見、ちょっと悪口?とも受けとれるのですが、
このお客様はカトルフィーユの事をよくわかってらっしゃいました。
シェフ尚弘は
「俺の中でパンは主役じゃない。
生活に寄り添ったり、料理の隣でその料理のレベルを1段階引き上げたりできる
名脇役が俺の目指すパン」
「主張し過ぎるパンは、すぐ飽きる。
たまーに買ってくれて「すごく美味しい!」って言われるより
いつも買いに来てくれて「何となく食べちゃう」って言われたい」
店長ぱんだ的に言うとシェフが目指しているのは
「オレオレなパン※」じゃないって事です。
※オレオレなパン:強い風味の小麦粉を何種類もブレンドしたり、
酵母の味を独特にしたり、具材を目いっぱい詰め込んだり、
パン自体の味が濃くて主張の強いパン。
誤解を招くと困るのですが、
店長ぱんだは「オレオレなパン」も大好きです。
そのパン屋さんのシェフの想いが伝わるし、
パンだけで3食いけますから!!!パン万歳!ってなる!
ただカトルフィーユはオレオレなパンもたまに出るけど
「特徴のないのが特徴のパン屋」なんです(笑)
カンパーニュって「他に比べてどんなパン?」って言われたときに
今だにうまく説明できないなぁって思っていたんですが、
先日、夏バテで1日中寝込んでいた時に、
ふっとある昔の出来事を思い出しました。
まだ開店して2~3年目くらいの時、知り合った飲食店の方達と食事をして
皆で飲んで食べて色んなお話をして大盛り上がりしました。
次の日は全員二日酔い笑
後日、その時ご一緒したフレンチレストランのシェフさんが
「二日酔いで食欲も全然なかったんだけど、
お土産でもらったカンパーニュとホットミルクで軽く朝ごはんにしたら
お腹の中にスゥゥっと入ってくれて、とても優しい味がしたよ。
また休日の朝に食べたいなぁって思った」って
言ってお休みの日の前にまた来てくれたんです。
あぁ、、これだ。
と言うわけで ←?
どんな時も、そっと寄り添う
「優しいカンパーニュ」になりたいカンパーニュ。
何年かかってんのって話ですが、ずっと変わらず
「特徴のないのが特徴のパン屋」なカトルフィーユ。
これからもどうぞ、何となく来ちゃうし、何となく食べちゃうってお客様、
ご来店、何となくお待ちしております。
シェフの一言:突然「明日から優しいカンパーニュって名前にします。」と言われた。
ぱんだの一言:優しさっていろんな形があるよね。優しいぱんだでいたいです。