開店当時、まわりでは「天然酵母&道産小麦」のパン屋さんが流行っていました。
お客様には「天然酵母じゃなきゃ食べない。」と言われたり(今でもたまに言われます)
著名な方にも「道産小麦じゃないなら意味ないよね。」など言われました。
でも、、、シェフと私は「売れるからと言って他のお店と同じ事をしていたら
自分たちのお店である意味はないんじゃないか」と思っていました。
あえて天然酵母のパンの種類を少なくし、シェフの得意な
ごく少量のイーストを使ったバゲットを4種類にして、小麦もフランス産のものを
メインにしてスタートしたことを懐かしく思い出しています。
夫婦二人の小さなパン屋です。
アルバイトさんのお給料と私たちがパンを食べながら
生活していけるだけのお金があれば充分です。
綺麗事を言うつもりじゃなく、
お金持ちになりたかったら、個人のパン屋なんて人生は選択していません。
やるなら自信を持って自分たちが食べたいパンを売りたかったのです。
マニアックでいいんです。
賛否両論あってこそ本物だと信じています。
そうして3年経ちました。
やっと3年、でもまだ3年。
仕事以外のことは二の次でパンとお店のことばかりしています。
それが辛くも楽しい、まだまだヨチヨチ歩きの私達です。
小さなお店の中でいろんな事件も起きました。
いい事件も悪い事件も時間が経てば、どれも笑い話。
お客様との楽しい雑談のネタにさせていただいています。
笑い話にできるのはその時の自分たちの決断に後悔していないから。
そうして3年経った今日、4年目にはどんな景色が見えてくるのか楽しみです。
パン屋という人生を選び「30年パン屋でいよう」と決意しました。
なのでまだ10分の1の通過点です。
「30年続けます」と3年経ったらブログに書こうと1年目から思っていました。
「30年続けます!」って大口叩いてすぐ閉店するような
恥ずかしいことになりたくなかった思いもあり。
まるでスピード結婚&スピード離婚の芸能人みたいですし。。
決意は固いぞと自分に言い聞かせる思いもあり。
3年黙っていて3年続けられたら大口叩こうと(笑)
と言うわけで、あと27年、皆様末永くご愛好のほど、よろしくお願いイタシマス。
カトルフィーユ 長谷川 尚弘・ぱんだ
シェフの一言:ぼくを追い抜くくらいの気合と決意のある弟子が欲しいです。そのうちね。
ぱんだの一言:なかなかいないよ、あなたみたいな変な人。。二人もいたら私が大変です!